鳥居の役割は?神社に鳥居がある意味やその起源についてご紹介

鳥居鳥居の種類
鳥居の種類コラム

どこの神社を訪れても、入口では必ず鳥居を見かけますね。

鳥居の大きさや形は様々ですが、鳥居には一体どんな役割があるのか、そもそもなぜ神社に鳥居があるのかを考えたことのある人は意外と少ないのではないでしょうか?

この記事では鳥居が持つ役割や、神社に鳥居がある意味、その起源などについて簡単に解説していきます。

鳥居にはどんな意味がある?その役割は?

鳥居

鳥居には、神様が降りてくる神域と人間が住む人間界を分ける境目の役割があります。

鳥居をくぐった先は神様のいらっしゃる神聖な場所だと示す意味がある、ということですね。

そのため鳥居の下を通るときは、神聖な場所に入らせていただく気持ちを込めて本殿に一礼してから進みましょう。

入るときだけでなく、出るときにも本殿へ振り返り一礼するのを忘れないでくださいね。

鳥居の起源や由来は?

鳥居

鳥居の起源にはいくつかの説がありますが、詳しい由来についてはわかっていないのが現状です。

意外かもしれませんが、鳥居は神社が建物を建てるようになる前から存在していました。

中国やインドに起源があるという説や、タイ北部の民族が村に立てていた門を起源とする説もあります。

「鳥居」という呼び名に関しても「とおり入る」ことから鳥居と呼ぶという説や、天岩屋戸に隠れたアマテラスを連れ出すために神々が鶏を横木に留まらせたことから鳥居と呼ぶ、など様々な説があります。

鳥居という呼び方が今見るような神社の鳥居を指すようになったのは、少なくとも10世紀半ば以降のようです。

鳥居の種類は?

ひとくちに鳥居と言ってもさまざまな種類がありますが、鳥居の形式は大まかに神明鳥居明神鳥居に分けられます。

神明鳥居(しんめいとりい)

鳥居

水平・垂直な笠木・貫・柱からなる直線型の鳥居です。

貫の両端が柱の外に出ていないシンプルな形をしていて、自然木で作られていることが多いです。

伊勢神宮や靖国神社の鳥居が、代表的な神明鳥居として有名です。

明神鳥居(みょうじんとりい)

鳥居

笠木に反っていて、その下には「島木」と呼ばれる横木があります。

全体的に曲線型をしていて、神明鳥居に比べると派手な雰囲気の鳥居です。

明神鳥居系はバリエーションも多く、伏見稲荷大社などが有名です。

それぞれの鳥居は時代とともに様々な発展を遂げ、何十種類以上にも細分化しています。

いまでは必ずしもすべての鳥居がこの2種類に分類できるわけではありませんが、その多様性に注目してみるのもおもしろいかもしれませんね。

鳥居の種類については以下のページで解説していますので、よろしければこちらもご覧ください。

鳥居はなぜ赤い?色や材質に意味はあるの?

鳥居

鳥居は本来木造が正式とされていて、なかでも檜(ヒノキ)が重宝されました。

これは檜が耐久性に優れ、材質が緻密で加工もしやすかったためです。

しかし度重なる遷都や社寺の建設ラッシュによって、平安時代中期以降に檜材の数が足りなくなってきてしまいます。

これにより石造鳥居が作られることとなり、現在では全国の鳥居の95%以上をこの石造鳥居が占めています。

近年になると頑丈で成形しやすいコンクリートが開発されたことで、今までは難しかった大型の鳥居もつくられるようになりました。

次に鳥居の色についてですが、鳥居といえば赤色(朱色)を想像する人も多いかもしれませんね。

古来より朱色には魔除けの力があるとされていて、日本では寺社仏閣や宮殿などにおいてよく用いられてきました。

また朱色の鳥居が有名な稲荷神社では、「赤色は陽光や温かさといった、豊潤を象徴する色である」いう考え方もあるようです。

さらに朱色の原料となる「丹(に)」には防腐剤としての効果もあります。

このように赤色の鳥居には様々な意味が込められています。

まとめ

いかがだったでしょうか?

鳥居の役割やその起源について簡単に解説しました。

今までただ通り過ぎるだけだった鳥居でも、その役割や意味を考えながら見てみるとまた新たな発見があるかもしれません。

みなさんも神社へお参りに行くときにはぜひ鳥居にも注目してみてください。

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