日本全国には約8~11万社の神社があるとされ、小さなお社のような神社も含めるとその総数は20万社とも30万社ともいわれています。
しかし、同じ名前の神社を見かけることも多く「A県とB県にある同じ名称の神社は何が違うんだろう?」「同じ名前の神社があるってことはもとになっている神社もある?身近な神社の総本社を知りたい!」という人も多いはず。
そこで今回は、日本の神社の総本社・総本宮を系統別の神社数ランキングでご紹介します。各神社で祀っている神様やご利益についても解説するので、ぜひあなたの神社巡りの参考にしてみてくださいね。
- そもそも総本社・総本宮とはどんな神社?
- 【神社数ランキング】日本の主要な総本社・総本宮一覧
- 【大分県】宇佐神宮:八幡系神社のトップ(約4万5,000社)
- 【京都府】伏見稲荷大社:稲荷神社のトップ(約3万社)
- 【長野県】諏訪大社:諏訪神社の総本家(約2万5,000社)
- 【福岡県】太宰府天満宮:天神信仰の中心(約1万2,000社)
- 【島根県】出雲大社:大国主命を祀る国津神系神社の頂点
- 【愛媛県】大山祇神社:三島・大山祇信仰の総本社(約1万社)
- 【福岡県】宗像大社:宗像・厳島社系のトップ(約6,000社)
- 【三重県】伊勢神宮:天照大御神を祀る神明神社の総本山(約5,000社)
- 【和歌山県】熊野三山:全国にある熊野神社の総本社(約4,800社)
- 【滋賀県】日吉大社:日吉神社・日枝神社・山王神社の総本社(約3,800社)
- 【島根県】美保神社:事代主神を祀る神社の中心(約3,500社)
- 【石川県】白山比咩神社:白山神社の総本山(約2,700社)
- 【京都府】八坂神社:八坂神社やスサノオ系神社のトップ(約2,300社)
- 【大阪府】住吉大社:全国にある住吉神社のトップ(約2,300社)
- 【三重県】椿大神社:猿田彦大神をお祀りする神社の総本社(約2,000社)
- 【静岡県】富士山本宮浅間大社:浅間神社の総本社(約1,300社)
- 【奈良県】春日大社:春日神をお祀りする春日神社の総本宮(約1,000社)
- 【和歌山県】淡嶋神社:淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社(約1,000社)
- 【京都府】愛宕神社:全国にある愛宕神社の総本宮(約900社)
- 【茨城県】大杉神社:関東や東北に多い大杉神社の中心(約600社)
- 【香川県】金比羅宮:金刀比羅・金比羅・琴平神社の総本宮(約600社)
- 【茨城県】鹿島神宮:武神を祀る鹿島神社の総本宮(約600社)
- 【京都府】貴船神社:雨乞いに関連する神社の総本社(約500社)
- 【千葉県】香取神宮:剣の神様を祀る香取神社の総本宮(約400社)
- 【滋賀県】多賀大社:伊邪那岐・伊邪那美を祀る多賀神社の総本社(約200社)
- 【栃木県】日光東照宮:徳川家康を祀る東照宮系のトップ(約100社)
- 【大阪府】大鳥神社:日本武尊を祀る神社の総本社
- 総本社と分社・摂社・末社の関係は?何が違う?
- 総本社を参拝するときの特別な礼儀作法はある?
- 日本の総本社・総本宮まとめ
そもそも総本社・総本宮とはどんな神社?
日本の神社には、総本社に祀られた神様の神霊を分けて他の所に祀る「勧請(かんじょう)」と呼ばれるシステムがあります。全国に同じ名前の神社が多数存在しているのは、勧請によって神様がいろんな場所に分祀(ぶんし)されているためです。
たとえばよく見かける稲荷神社のトップは京都府の「伏見稲荷大社」で、八幡宮の総本宮は大分県の「宇佐神宮」です。このように日本では系列ごとに神社の種類が分かれており、それぞれのトップに立つ神社を「総本社」や「総本宮」と呼んでいます。
総本社に祀られている神様は、歴史の中でさまざまな理由によって分霊され各地に勧請されていきました。特定の神社から勧請された神霊や祭神を祀るために建てられた神社は「分社」と呼ばれ、分社は元の神社と同じ神様を祀り、信仰の対象や祭儀が共有されることが多いです。
総本社は全国の同系列の神社を総括し、神様を祀る場の中心となって重要な役割を果たしています。
【神社数ランキング】日本の主要な総本社・総本宮一覧
全国にある主要な総本社・総本宮をまとめてご紹介します。日本の歴史的観点から西日本にあるものが多い点にも注目して、それぞれの神社をチェックしてみてください。
【大分県】宇佐神宮:八幡系神社のトップ(約4万5,000社)
宇佐神宮は、大分県宇佐市にある神社です。全国に約4万5,000社あるとされる八幡宮・八幡社のトップで、御祭神に第15代・応神天皇を祀っています。
応神天皇は「ホンダワケノミコト」「八幡大神」としても知られる神様で、武士からの信仰が篤かったことから武神・勝利の神様として知られています。また、八幡信仰の源流は古くからの母子信仰にあるとされ、八幡系の神社では応神天皇とあわせて母神である神功皇后が祀られていることも多いですよ。
【京都府】伏見稲荷大社:稲荷神社のトップ(約3万社)
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)は、京都府伏見区にある神社です。稲荷神社は全国におよそ3万社あるといわれており、その頂点に位置している伏見稲荷大社は強力なパワースポットとして人気です。
御祭神である「ウカノミタマ」は日本の農作文化において重要な稲と関連が深い神様で、五穀豊穣や商売繁盛などのご利益で知られています。
伏見稲荷大社は赤い鳥居が立ち並ぶ千本鳥居や各所で見られる狐の像など、境内に見どころがたくさんあります。観光スポットとしても楽しめるので、ぜひ総本社巡りに訪れてみてくださいね。
【長野県】諏訪大社:諏訪神社の総本家(約2万5,000社)
諏訪大社(すわたいしゃ)は、長野県の諏訪湖周辺に鎮座する神社です。全国に2万5,000社以上あるとされる諏訪神社の総本社で、前宮(まえみや)・本宮(ほんみや)・春宮(はるみや)・秋宮(あきみや)の四宮に分かれているのが特徴です。
「タケミナカタノカミ」と「ヤサカトメノカミ」の夫婦神を祀っており、自然・狩猟・農業・勝利などのご利益で知られています。
【福岡県】太宰府天満宮:天神信仰の中心(約1万2,000社)
太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)は、福岡県太宰府市に鎮座する神社です。
全国にある天満宮・天満神社・天神社・菅原神社・北野天神社・北野神社などの総本宮で、学問の神様として有名な「菅原道真(すがわらのみちざね)」を祀っています。道真を祀る信仰形態は「天神信仰(てんじんしんこう)」と呼ばれ、寺子屋の制度とともに庶民に広がっていったとされています。
また、京都府にある北野天満宮も天神信仰の総本社として有名です。太宰府天満宮と北野天満宮はそれぞれ独立に創建された歴史があり、片方から勧請を受けたものではありません。そのため、どちらも「天神信仰発祥の地」とされています。
【島根県】出雲大社:大国主命を祀る国津神系神社の頂点
出雲大社(いづもおおやしろ)は、島根県出雲市に鎮座する神社です。
主祭神である「オオクニヌシ」は地上に土着して活躍する国津神(くにつかみ)の頂点で、オオクニタマ・オオモノヌシ・オオナムチなど他にも多くの名前を持っています。
オオクニヌシは恋多き子沢山な神様としても有名で、出雲大社は日本一の縁結び神社としても知られています。
【愛媛県】大山祇神社:三島・大山祇信仰の総本社(約1万社)
大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)は、愛媛県今治市に鎮座する神社です。
三島神社・三島社・三嶋神社・三嶌神社・大山積神社などを社名とする三島・大山祇信仰の総本社で、しまなみ海道が通る大三島(おおみしま)に位置しています。
御祭神である「オオヤマヅミ」は日本の山の神様の総元締めといえる存在で、海の神・武神・農業神・酒造神・鉱山神などさまざまな顔を持っています。
大山祇神社は歴代の朝廷や武将からの崇敬が篤く、源氏・平氏をはじめ多くの武将が武具を奉納して武運長久を祈りました。そのため、国宝・国の重要文化財の指定をうけた日本の武具類の多くがこの神社に集まっています。参拝の際は、ぜひ豊富な武具類を見学できる宝物館もあわせて訪れてみてくださいね。
【福岡県】宗像大社:宗像・厳島社系のトップ(約6,000社)
宗像大社(むなかたたいしゃ)は、福岡県宗像市に鎮座する神社です。
沖ノ島の沖津宮(おきつみや)・大島の中津宮(なかつみや)・本土の田島に鎮座する辺津宮(へつみや)の三宮に分かれており、これらを総称して宗像大社といいます。全国におよそ6,000社ある宗像神社・宗形神社・胸形神社・胸肩神社・市杵島神社などの総本社です。
御祭神は「タゴリヒメ」「タギツヒメ」「イチキシマヒメ」と呼ばれる宗像三女神で、海・航海・交通・豊漁・商売・芸能などのご利益が有名です。
ちなみに広島県の宮島にある厳島神社でも宗像三女神を祀っていますが、厳島神社は全国に約500社ある厳島神社の総本社として語られることが多いです。
【三重県】伊勢神宮:天照大御神を祀る神明神社の総本山(約5,000社)
伊勢神宮(いせじんぐう)は、三重県伊勢市に鎮座する神社です。内宮である「皇大神宮(こうたいじんぐう)」と、外宮である「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」の2社に分かれて鎮座しています。
約5,000社ある神明神社の総本宮で、日本の総氏神である「アマテラス」を祀っています。
伊勢神宮は日本の神社の中でも最高位に位置しており、あらゆるご利益を授かれます。総本社が気になっている人や、運気が落ちていると感じる人はぜひ参拝してみてくださいね。
【和歌山県】熊野三山:全国にある熊野神社の総本社(約4,800社)
熊野三山とは熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)・熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)・熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)の総称です。全国に約4,800社ある熊野神社の総本社として信仰されています。
この三社の御祭神は「ケツミコノオオカミ」「ハヤタマノオオカミ」「フスミノオオカミ」でそれぞれ異なりますが、相互に勧請しあってどの神社でも一緒に祀られています。
三柱はあわせて「熊野権現」とも呼ばれ、山・滝・海の神様として信仰されていますよ。修験道とも関連が深く、無病息災・大漁祈願・開運招福など幅広いご利益で有名です。
【滋賀県】日吉大社:日吉神社・日枝神社・山王神社の総本社(約3,800社)
日吉大社(ひよしたいしゃ)は滋賀県大津市に鎮座する神社です。全国に約3,800ある日吉神社・日枝神社・山王神社などの総本社で、地主神であるオオヤマクイを祀っています。
オオヤマクイは比叡山・延暦寺の守護にはじまり、京の都や江戸の鬼門を守護する役割を担っていました。そのため、家内安全や地域鎮護の神として崇敬を集めています。
【島根県】美保神社:事代主神を祀る神社の中心(約3,500社)
美保神社(みほじんじゃ)は島根県松江市に鎮座する神社です。全国に3,500社以上ある「コトシロヌシ」を祀る神社の総本宮で、母神である「ミホツヒメ」も合わせて祀られています。
コトシロヌシは「えびす様」としても知られる神様で、海上安全・大漁満足・五穀豊穣・商売繁盛など多くのご利益で人気です。
ちなみに、兵庫県西宮市にある西宮神社(にしのみやじんじゃ)も同じくえびす大神を祀っている神社の総本社として知られています。この2社は創建の由来が異なり、オオクニヌシの子であるコトシロヌシをえびす様と考えるのが美保神社で、イザナギとイザナミの子であるヒルコノミコトをえびす様として祀っているのが西宮神社です。
【石川県】白山比咩神社:白山神社の総本山(約2,700社)
白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)は、石川県白山市に鎮座する神社です。岐阜・石川・新潟などを中心に、全国に広がっている白山神社の総本山として信仰されています。
御祭神は「ククリヒメノミコト」で、イザナギとイザナミが黄泉の別れに臨もうとしたとき仲裁を果たした神様です。この役割がもとになり、男女の仲を取り持つ縁結びや事業の商談成立のご利益があるとされています。
【京都府】八坂神社:八坂神社やスサノオ系神社のトップ(約2,300社)
八坂神社(やさかじんじゃ)は、京都府東山区にある神社です。全国に約2,300社ある八坂神社や祇園神社の総本社で、スサノオ・牛頭天王を祀っています。
八坂神社は厄除け・家内安全・縁結びのご利益が有名ですが、境内には多くの摂社と末社があり、商売繁盛・五穀豊穣・学業成就など多くの御神徳を授かれます。
ちなみに埼玉県の氷川神社(ひかわじんじゃ)や愛知県の津島神社(つしまじんじゃ)も八坂神社と同じくスサノオを御祭神とする神社ですが、この2社はそれぞれが氷川神社の総本社、津島神社の総本社として語られることが多いです。
【大阪府】住吉大社:全国にある住吉神社のトップ(約2,300社)
住吉大社(すみよしたいしゃ)は、大阪府大阪市に鎮座する神社です。全国に約2,300社ある住吉神社の総本社で、およそ1800年前に創建されたと伝わる長い歴史を誇ります。
御祭神は住吉大神の三柱「ソコツツノオ」「ナカツツノオ」「ウワツツノオ」と「神功皇后」です。住吉大神はもともと海の神様として古くから信仰されてきましたが、現在は厄除け・商売繁盛・恋愛成就・縁結びまでさまざまなご利益で知られています。
【三重県】椿大神社:猿田彦大神をお祀りする神社の総本社(約2,000社)
椿大神社(つばきおおかみやしろ)は三重県鈴鹿市にある神社です。全国で約2,000社ほどある猿田彦大神を祀る神社の総本社で、開運・みちびらきのご利益で知られています。
【静岡県】富士山本宮浅間大社:浅間神社の総本社(約1,300社)
富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)は、静岡県富士宮市に鎮座する神社です。全国に1,300余りある浅間神社の総本社で、富士山を崇める富士信仰の中心地として有名です。
主祭神は浅間大神(あさまのおおかみ)とも呼ばれる「コノハナノサクヤヒメ」で、山の神様・火の神様として知られています。アマテラスの孫に当たり天孫降臨神話でも活躍するニニギノミコトと結ばれたことから、子授けや安産のご利益でも人気です。
【奈良県】春日大社:春日神をお祀りする春日神社の総本宮(約1,000社)
春日大社(かすがたいしゃ)は奈良県奈良市にある神社です。主祭神に藤原氏の氏神である「タケミカヅチ」を祀っており、全国にある春日神社の総本社として信仰されています。
また、フツヌシ・アメノコヤネ・ヒメガミの三柱もあわせて祀られており、この4神は「春日神(かすがのかみ)」と呼ばれています。家内安全・病気平癒・諸願成就など多くのご利益を授かれます。
【和歌山県】淡嶋神社:淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社(約1,000社)
淡嶋神社(あわしまじんじゃ)は、和歌山県和歌山市にある神社です。全国にある淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社で、スクナヒコナ・オオナムチ・神功皇后の三柱を祀っています。
「人形供養」で有名な神社であり、境内には全国から奉納された2万体を超える人形が並んでいます。
【京都府】愛宕神社:全国にある愛宕神社の総本宮(約900社)
愛宕神社(あたごじんじゃ)は、京都市右京区にある神社です。全国に約900社ある愛宕神社の総本宮で、火の神様である「カグヅチ」と縁の深い火伏せの神社として有名です。
カグヅチを祀る神社では静岡県浜松市にある秋葉神社(あきはじんじゃ)も有名ですが、こちらは全国に約400社ある秋葉神社の総本社として知られています。この2社は創建の由来は異なりますが、どちらも同じ神様を祀っていることから、同系列の神社として語られることが多いです。
【茨城県】大杉神社:関東や東北に多い大杉神社の中心(約600社)
大杉神社(おおすぎじんじゃ)は、茨城県稲敷市にある神社です。関東や東北地方に約600社分布している大杉神社の総本社として信仰されており、御祭神にオオモノヌシを祀っています。
「悪魔ばらえのあんばさま」と称され、厄除け・八方除け・星除けの祈祷で有名です。豪華絢爛な社殿から「茨城の日光東照宮」とも呼ばれる目にも楽しい神社です。
【香川県】金比羅宮:金刀比羅・金比羅・琴平神社の総本宮(約600社)
金刀比羅宮(ことひらぐう)は、香川県琴平町の象頭山(ぞうずさん)中腹に鎮座する神社です。全国の金刀比羅神社・金比羅神社・琴平神社の総本宮として知られています。
御祭神は「オオモノヌシ」ですが「こんぴらさん」の愛称でも親しまれており、海上安全・漁業・雨乞いの神様として信仰されてきました。現在では商売繁盛や金運上昇のご利益も有名です。
【茨城県】鹿島神宮:武神を祀る鹿島神社の総本宮(約600社)
鹿島神宮(かしまじんぐう)は、茨城県鹿嶋市にある神社です。全国に約600社ある鹿島神社の総本社で、武を司る神様である「タケミカヅチ」を祀っています。
武神を祀っていることから必勝祈願・勝負運・仕事運などのご利益が有名ですよ。
【京都府】貴船神社:雨乞いに関連する神社の総本社(約500社)
貴船神社(きふねじんじゃ)は、京都府左京区にある神社です。貴船神社や雨乞い信仰の神社などの総本社として、水神・龍神である「タカオカミ」を祀っています。
水に関連が深い神社のため、祈雨(きう)・厄除け・農業・醸造の神様としても信仰されてきた歴史があり、現在は諸願成就や商売繁盛など幅広いご利益で知られています。
【千葉県】香取神宮:剣の神様を祀る香取神社の総本宮(約400社)
香取神宮(かとりじんぐう)は、千葉県香取市にある神社です。全国にある香取神社の総本社として知られ、刀剣を神格化した神様である「フツヌシ」を祀っています。
歴代の武家政権からは武神として信仰されてきた歴史を持ち、勝運や道開きのご利益があるとされています。
【滋賀県】多賀大社:伊邪那岐・伊邪那美を祀る多賀神社の総本社(約200社)
多賀大社(たがたいしゃ)は、滋賀県多賀町にある神社です。全国に約200社ある多賀系神社の総本社で、国産みの神様であるイザナギ・イザナミを祀っています。
この二柱が日本の多くの神々を生んだことから、延命長寿・縁結び・厄除けのご利益を授かれると人気です。多賀大社は特に長寿祈願で有名な神社で、全国から多くの参拝客が訪れていますよ。
【栃木県】日光東照宮:徳川家康を祀る東照宮系のトップ(約100社)
日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)は、栃木県日光市にある神社です。
江戸幕府の初代将軍・徳川家康を神格化した「東照大権現(とうしょうだいごんげん)」を祀っており、日本全国の東照宮の総本社的存在として知られていま す。
天下統一を果たした徳川家に縁深いことから、出世運・勝負運・上昇運など仕事関連のご利益が有名です。
【大阪府】大鳥神社:日本武尊を祀る神社の総本社
大鳥大社(おおとりたいしゃ)は、大阪府堺市に鎮座する神社です。
日本神話の英雄であるヤマトタケルやその御霊を白鳥と見なす信仰は「大鳥信仰」と呼ばれます。これはヤマトタケルがなくなった後に白鳥と化したという伝説に由来するもので、その白鳥が最後に降り立った地とされているのがこの大鳥大社です。
大鳥大社は全国にある大鳥信仰の神社の総本社として信仰され、開運・勝運・厄除・交通安全などのご利益で知られています。
総本社と分社・摂社・末社の関係は?何が違う?
神社の分類にはいくつか種類があり、簡単に説明すると以下のように分かれています。
・末社(まっしゃ):摂社の基準にあてはまらない社
・分社(ぶんしゃ):総本社の祭神を勧請して祀っている神社
摂社とは、御祭神の荒魂(あらみたま)・后神(きさきがみ)・御子神(みこがみ)や、御祭神と関係のある神様・地主神(じぬしがみ)などを祀った社のことをいいます。
末社は摂社にあてはまらない神社のことを指し、御祭神より前にその土地で祀られていた神様の社である場合が多いですよ。
摂社・末社は小さな社であることが多いですが、本社や総本社と比較してご利益が弱いなどということはありません。お参りする際は神様に敬意を払って参拝しましょう。
総本社を参拝するときの特別な礼儀作法はある?
総本社にお参りするときも、基本的な参拝作法は一般的な神社と変わりません。ただし、出雲大社の「二礼四拍手一礼」のように、一部参拝方法が異なる場合もあります。
ほとんどの総本社・総本宮では拝殿前に参拝作法が案内されているので、迷った際は参考にしてみてくださいね。
日本の総本社・総本宮まとめ
総本社・総本宮は、日本中の神社の中心的な役割を担う重要な場所です。文化的な価値の高い建造物や広大な敷地を有するところが多く、長い歴史を感じられますよ。
全国の総本社・総本宮が気になっている人は、この記事を参考にぜひ神社巡りに訪れてみてください。